Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

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うもんとりものちょう

右門捕物帖(二)

佐々木 味津三

Lesen Sie 右門捕物帖(二) (うもんとりものちょう) von 佐々木 味津三 (ささきみつぞう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 221.941 Zeichen · 435 Bildschirme

Aozora Bunko

しかも、そのいちばんはずれの小さな一軒の前へ行くと、

「采女、だれもいまいな」

「はっ。じゅうぶんに見張っておりましたゆえ、だいじょうぶにござります」

鷹野に召し連れていった小姓の采女に念を押していられましたが、先にたってそこのくぐり門から庭先へはいっていくと、足もとを指さしながらおごそかにいわれました。

「なぞはこの二つの菰の下じゃ。とってみい!」

取りのけて雪あかりをたよりながら見ながめるや同時に、名人も伝六も、伊豆守の面前であるのを忘れたほどに、声をそろえておもわずあッと叫びました。また、なぜにこれが驚愕しないでいられましょう! その菰の一つの下にはあの辰が、帰りのおそかったあの善光寺辰が、肩から背にかけて一面あけに染まりながら、見るもむざんなむくろとなっていたからです。いや、死骸は辰のがひとつではない! 向き合った隣の菰の下には、いま一つ同じように肩先を袈裟がけにやられたむくろがありました。しかも、その手は、しっかりと太刀を握りしめているのです。それをもってわれらが名人のなにものにも替えがたい配下を仕止めたらしく、必死と一刀を握りしめていたのです。