Japanische Klassiker mit Furigana
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うもんとりものちょう
右門捕物帖(二)
佐々木 味津三
Lesen Sie 右門捕物帖(二) (うもんとりものちょう) von 佐々木 味津三 (ささきみつぞう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 221.941 Zeichen · 435 Bildschirme
だから、自然両方の声援ぶりがいちどきに耳にもはいり、目にもはいりますので、さっそく場所がらもわきまえず十八番のお株を始めましたものは、右門のいるところ必ず影の形に沿うごとくさし控えている例のおしゃべり屋伝六です。
「おッ、ね、だんなだんな! ちょっとあちらをご覧なせえましよ。世の中にゃ妙な顔をした女もあるもんじゃござんせんか。いま黄色い声で江戸錦に声援した腰元は、目が三角につり上がっていますぜ。あの顔で江戸錦をものにする気でいるんだから笑わせるぜ。――だが、そのうしろにちんまりとすわっている小がらのほうは、なかなか話せそうだな、ひと苦労するなら、まずあの辺かね」
そうかと思うと、今度は河岸を変えて、旗本席のほうをしきりにじろじろ見回していたようでしたが、うるさくまた話しかけました。
「ね、ちょっと、だんな、だんな! あそこのすみにとぐろを巻いている三人の旗本どもは、ずいぶんと人を食ったやつらじゃござんせんか。将軍さまがご出座なさっているというのに、恐れげもなくおしりを向けて、さかんにちびりちびりと杯をなめていますぜ」
なかには相撲より酒の好きなのもいることだろうし、反対にまた酒よりも玉ころがしの好きな旗本だっていることでしょうから、なにもいちいちそでを引いて呼びたてるにはあたらないことですが、黙っていたら