Japanische Klassiker mit Furigana
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うもんとりものちょう
右門捕物帖(四)
佐々木 味津三
Lesen Sie 右門捕物帖(四) (うもんとりものちょう) von 佐々木 味津三 (ささきみつぞう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 167.105 Zeichen · 337 Bildschirme
「しゃれたものを着ていやがらあ。伝六さまの顔でいきゃ、どこの質屋だってたっぷり十両がところは貸しますぜ」
「黙ってろ。ろくでもないことばかりいっていやがる。さっき男に化けていったとき、どんな着付けだった」
「黒羽二重の着流しで、一本独鈷の博多でしたよ」
「刀はどうだ。さしておったか」
「いねえんです。今から思や、そいつがちっと変なんだが、丸腰に白足袋雪駄というのっぺりとしたなりでしたよ」
「頭は?」
「手ぬぐい」
「かぶっておったか」
「のせていたんです」
むろん、その手ぬぐいは、髪のぐあいを見られまいと隠したものに相違ない。男が女に化けたものか、女が男に化けたものか、いずれにしてもまえからちゃんと用意して、下に男ものを着込み、上にこの女ものを着付けて、ここへ追いこまれた窮余の末に、上のひと皮を脱ぎ捨てながらゆうゆうと大手をふって、伝六の目のまえを逃げ去ったものにちがいないのです。
「ぼんやりしているから、このとおりいつだって手数がかかるんだ、もういっぺん見せろ」
なにか手がかりになるものはないかと、いま一度取りあげて丹念にしらべ直しました。
帯にもこれと思われる手がかりはない。