Japanische Klassiker mit Furigana
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きゅうけつき
吸血鬼
江戸川 乱歩
Lesen Sie 吸血鬼 (きゅうけつき) von 江戸川 乱歩 (えどがわらんぽ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 190.554 Zeichen · 381 Bildschirme
「この手紙の着く頃には、どこかで、また別の殺人が行われる、と予告をしている」
「それが侮辱です。我々はそれを予防する力がない。殺人は間違いなく起るでしょう」
明智は賊の魔力を信じている様に見えた。
丁度その時、次の部屋の卓上電話が、けたたましく鳴り響いた。
文代さんが立って行って、受話器を取った。
「モシモシ、明智さんですか。私、三谷です。今畑柳にいるのです。アア、あなたは文代さんですね。また、恐ろしい事が起ったのです。執事の斎藤老人が、何者かに殺されたのです。明智さんのお身体の具合がよかったら、是非御出でを願い度いのです」
文代が驚いて、明智はまだ起きられぬ旨を答えると、
「では兎も角、この事をお伝えしておいて下さい。いずれお伺いして、くわしいお話をします」
と電話が切れた。
文代さんが部屋に帰って、そのことを告げると、明智は、ベッドに上半身を起して、
「文代さん、服を取って下さい。僕はこうしてはいられない」
とあせるのを、恒川氏と文代さんとで、やっと思い止らせ、畑柳家へは、警部と小林少年が駆けつけることになった。
「じゃ、向へついたら、すぐ電話で模様を知らせて下さい」