Japanische Klassiker mit Furigana
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きゅうけつき
吸血鬼
江戸川 乱歩
Lesen Sie 吸血鬼 (きゅうけつき) von 江戸川 乱歩 (えどがわらんぽ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 190.554 Zeichen · 381 Bildschirme
しかも、今目の前にあるものは、金魚どころではない。彼のよく知っている人間なのだ。
「ワハハハハ、如何ですね。僕の思いつきがお気に入りましたか。人殺しも、こんな風に綺麗に行き度いものですね」
殺人美術家、罪悪の魔術師は、高らかに笑いながら、我が作品の自慢をした。
「君達は僕が逃げたと思ったのですか。ナニ、逃げるものですか。この立派な美術品が見てほしかったのですよ。探偵さんの助手達が、僕を尾行して来たこともちゃんと知ってます。つまり僕は、君達をここへおびき寄せた訳ですぜ。……
僕がさっき、倭文子を連れて帰るには、少し重過ぎるでしょうと、いったことを覚えていますか。……
探偵さん、イヤサ明智君、流石の君も、ちっとばかり困ったような顔をしているね。おれは君の鼻をあかしてやっただけでも、非常な満足だよ。君は、日本一の名探偵なのだからね」
谷山は、またもや顔を真赤にして、口からあわをふきながら、半狂乱の体で、わめき続けた。
「おれが、どうして倭文子を殺したか。この美しい花氷が、どんな順序で出来上ったか。それをまだ話さなかったね。君達はそれが聞きたいだろう。おれも聞かせたいのだ。