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Japanische Klassiker mit Furigana

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あづまばし

問はずがたり・吾妻橋 他十六篇

永井 荷風

Lesen Sie 問はずがたり・吾妻橋 他十六篇 (あづまばし) von 永井 荷風 (ながいかふう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 75.586 Zeichen · 159 Bildschirme

Aozora Bunko

松田 弱いどころか、馬鹿に達者だって、お前よろこんでたくせに。

福井 今だって相変らずだよ。おれの方がお勤めするような始末だがね。時々妙に寒がったり熱が出たりするのが気にかかるのよ。

松田 一度お医者に見せたらどうだ。直ぐそこに武井さんというお医者がいるじゃないか。

福井 そうだ。忘れていたよ。見てもらえと言っても面倒がって、なかなか行きそうもないからな。今の中鳥渡行って、来て貰えるかどうか、頼んで見よう。

松田 そうしたまえ。何しろ彼女はわれわれには大事な女だ。あの児が唄って歩くようになってから、毎晩あふれる心配はなし、収入はならし倍になっているからね。

トアパート管理人の神さん(年三十位、厚化粧。色っぽい女。)下手より出で、

お神 あした七日分お米の配給があるよ。ちょいと印を押して下さい。

福井 松ちゃん。印はたしかあの箱の中に入ってるよ。

お神 どこへ行くの。

福井 表のお医者まで行ってくる。鈴代の病気はどうもただの風邪ばかりじゃ無さそうだからね。一度診察して貰おうと思ってさ。頼んだら来てくれるだろうね。

お神 武井先生かい。あの先生なら気軽ないい先生だから、すぐ来てくれるよ。