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Japanische Klassiker mit Furigana

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ふんすいものがたり

噴水物語

岡本 かの子

Lesen Sie 噴水物語 (ふんすいものがたり) von 岡本 かの子 (おかもとかのこ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 2.604 Zeichen · 6 Bildschirme

Aozora Bunko

私は随分見ました。方々のよい噴水で」

夫人はそれからベルサイユの噴水中ラトナの水盤の話や、フローレンスのベッキオ宮内の噴水の話や、現代ではシカゴのバッキンガムの噴水に現れる仙女の話をした。しかしより多くローマの噴水に就て語った。

この豊量に水に恵まれた都には、聖ピエトロ大伽藍前のピアッツアの噴水を中心にして、僧院にも市場にも全都に散在している。製作年代は各世紀に亙り、様式は時代の制約を受けつつ工夫の限りを尽している。

夫人はバルベリニ広場の「貝を吹くトリトン」を童話のようだと面白がった。ポリの邸館の広場に在る「トレビの噴水」を劇的だと言った。

「市街の広場を圧するほど展開した岩組が、簾の滝のように水で充ちている。その上にトリトンに牽かして行く貝殻型の車駕に御して海神が嘯いている。夏の真昼、水の落ち口の池の角のところに佇って、あのきらきら降り注ぐ陽の光の無音の雨の音と、滝の簾の音とぴったりリズムを合すときに、ひょっとすると岩の陰から少し青ざめたプリムノの仙女と白く薔薇色のプレキサウレの仙女とがふわっと浮び上って、くるくると身体を縺れ合すと直ぐ流れに融け込んで見えなくなってしまいます。