Japanische Klassiker mit Furigana
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よじげんひょうりゅう
四次元漂流
海野 十三
Lesen Sie 四次元漂流 (よじげんひょうりゅう) von 海野 十三 (うんのじゅうざ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 63.363 Zeichen · 128 Bildschirme
もう幽霊の姿はどこにも見えなかった」
「この眼鏡は、どなたの眼鏡でしょうか」
そういって、黒っぽい硝子の入った枠の重い眼鏡を一同の上に出してみせたのは道夫だった。彼はそれを松の木の下で拾ったのである。
誰もその眼鏡を、自分のものだとこたえる者はなかった。道夫は、その眼鏡の落し主のことを心の中に問題にしていたが、一同はそんな事を問題にとりあげてはいなかった。そして幽霊か生きている人間かの議論が、いつまでも賑かに続いた。
道夫はもう一度研究室へ引返したが、そのとき彼は一つの重大なる発見をした。それは部屋の中央の丸卓子の上に立てて並べてあった雪子学士の研究ノート八冊が紛失していることだった。道夫はあれやこれやを考え合わせ、ある一つの推定を心の中に思いついたのだった。
彼はもう一度庭にでて、携帯電灯を照らしながら、やわらかい土の上を熱心に探しまわった。そして例の松の木の下へきたとき、
「うわあ、大事な足跡がめちゃめちゃになった」
と、歎きの声をあげた。
が、彼はしばらくして何か新発見をしたらしく、ポケットから紐をだして、地上にあてた。そこには一つの大きな新しい足跡がついていた。