Japanische Klassiker mit Furigana
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かいそうろく
回想録
高村 光太郎
Lesen Sie 回想録 (かいそうろく) von 高村 光太郎 (たかむらこうたろう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 35.774 Zeichen · 71 Bildschirme
小作り位までやって仕上師に渡すという風で、全部自分でやれる人は、昔は殆と居なかったらしい。その中で綜合的に出来る人がよくなって来るのだ。父の仕事なども、初め父が原型を拵えると、それによって弟子に小作り位までやれるのがいて、それが小作りまでやって来ると、父がそれをうまくこなし、仕上師の方に渡すと奇麗に仕上げる。それを更に又父が刀を入れて生かし、父の作となって世の中に出るのである。だから父から言えば、いずれも不満なもので、そういうやり方のいけないことは充分に知っていたが、そうしなければ弟子達を養っていけなかった。父自身が最初から終いまでやったものも可成あるが、それは数から言ったら一生涯かかって五十点位なものであろう。流石にそういう作品は、肉合とか、そういうものに神経が徹っているから死んだところがない訳で、父のものは父なりにちゃんと出来ているのである。
いい彫刻があると、父はよく稽古に模刻した。明時代頃のやきものの白衣観音の素晴しいのがあるというので、よそから借りて来て、桜の材か何かで一心に自分で模刻しているようなことが時々あった。六十歳位まではそういうことをやっていて、その点私達も感心した。