Japanische Klassiker mit Furigana
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かいそうろく
回想録
高村 光太郎
Lesen Sie 回想録 (かいそうろく) von 高村 光太郎 (たかむらこうたろう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 35.774 Zeichen · 71 Bildschirme
」などと言って気が狂って死んだ。
何かあの頃は、そういう神秘的なようなことが頻りと行われた。盤梯山が破裂したり、三陸の津浪が起ったり、地震があったり、天変地異が頻々とあって、それにも少年の自分は脅かされた。地震のある時は夜空が変にモヤーッとした異様な明るさがある。之はこの頃学者の書いたものを読んで居たら、事実で、昔から言われていることだそうだ。その頃、私は夜になるとよく空を見ていたことを覚えている。少年の頃、私は寝ていてよく笑うので、気味悪がられた。隣りに寝ている祖父が揺起して、ものが憑くのだからと言って九字を切ったりしたことがある。子供から段々青年になる前の身体の衝動だろうと思うが、うとうとするとおかしくなって、自分でもその声で目が醒めるのだけれど、それが非常に凄く聞えて、周りの人は怖がった。然しそういう雰囲気の中でも一方下らぬ迷信のようなことで、決して家に入れないものがあった。
仲御徒町の時分だが、コックリさんというのが流行って、講中のようになっていて毎晩のように近所の家にその集りがあった。あれは人心動揺する時に始るもののようだが、然し私の家では父も祖父も決してそれを家に入れなかった。