Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

ja-reading.com

Lesen Sie japanische Klassiker online mit Furigana. Filtern Sie nach JLPT-Niveau, tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung und übersetzen Sie einen Satz.

かいそうろく

回想録

高村 光太郎

Lesen Sie 回想録 (かいそうろく) von 高村 光太郎 (たかむらこうたろう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 35.774 Zeichen · 71 Bildschirme

Aozora Bunko

そのことは、祖父の偉いところで、そういうものは駄目だと言っていたが、あのような事を家に入れなかった事は、私たちにとって非常によかったと思う。

さくという一番上の姉は、明治廿五年に十六で亡くなった。非常に悧口な子だったと家の人達は言っている。家では鳴物を禁じていたけれど、姉を仕込むようになってからは少し位何か出来なければいけないというので長唄を教えはじめたが、姉は一向にうまくない。音曲は祖父はうまかったが父は何にも出来なかったし、私もてんで駄目である。小学校の時に唱歌を教わって、帰って家で歌うと怒られた。そういう中で育ったせいか、曲そのものは解るし、音も頭の中に入っているが、声が出ないのである。だから小学校の時は、先生が弱ってオルガンを弾かせてやっと及第させた。青年になってからも、本郷の中央会堂の椽の下のところでやっていた酒井勝軍のもとに通ったりして、発声の稽古などしたが、私には酒井勝軍も驚いた。音は知っているが、それを出そうとすると馬鹿に大きな変な声が出るものだから、酒井勝軍も弱って、君は後でやろうなどということになった。姉も駄目なので、母は「この子は女のくせに三味線がいじれない。