Japanische Klassiker mit Furigana
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かいそうろく
回想録
高村 光太郎
Lesen Sie 回想録 (かいそうろく) von 高村 光太郎 (たかむらこうたろう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 35.774 Zeichen · 71 Bildschirme
自分で彫って拵えたろうけれども、その作者さえ其処に置いては拝めないように怖い仏であったろうと思う。御身躯は従来通りに作ったけれども、お頭は聖徳太子を思いながら拵えたのであろう。技術上微笑したようなお顔になっているけれども、拈華微笑の教義による微笑の意義を目指して拵えたという説があるようだが、私にはそうはとれない。あの時代に、ああいう風にこなすとああいう工合になるのは当然である。だから微笑を志してああいうお顔になったとは思えない。作り初めの人の彫刻を見ると、笑ったような顔に自然になりがちなもので、古い時代のものには可成それが手伝っているのだと思う。お目なども大きく見開いて居られるが、それもやっている中に大きくなって了ったのだと思う。聖徳太子を慕う痛恨な気持が端々に実によく出ているように思われ、お手なども変てこに絡んでいるが、そんな気持で拵えたものであろう。そして立てた其上は手も加えられない程怖しい御仏に感じられたと思う。普通の仏とは違って生物の感じがあり、何か化身のような気が漂っている。私達が今見てもそうだけれど、昔は尚更そういう感じが強かったに違いない。