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Japanische Klassiker mit Furigana

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そうせきしとわたし

回想 子規・漱石

高浜 虚子

Lesen Sie 回想 子規・漱石 (そうせきしとわたし) von 高浜 虚子 (たかはまきょし) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 115.187 Zeichen · 231 Bildschirme

Aozora Bunko

を探り出して「糊細工」を読み初めぬ。面白し面白し。覚えず一声を出してホホと笑いたる所さえあり。この笑いほど僕を慰めたる笑いはなかりしなり。たちまちにして読み畢りぬ。余音嫋々として絶えざるの感あり。天ッ晴れ傑作なり貴兄集中の第一等なりと感じぬ。この平凡なる趣向、卑猥なる人物、浅薄なる恋が何故に面白きか殆ど解すべからず。されど僕はたしかにかく感じたり。

けだし僕が批評眼以外の眼を以て小説を見しこと『八犬伝』、『小三金五郎』以後今度がはじめてなり。小説が人間に必要なりとは常に理論の上よりしか言えり。その利益を直ちに感受したる今度がはじめてなり。

小説を読み畢りて今朝の僕は再び現われ来れり。この書面を認めて全く昨日の僕にかえりぬ。あら笑止。

僕もしこの間の消息を取って小説の材料となすを得ば僕に取りてこの上もなきめでたき事なり。僕これを得記さざるも貴兄これを用い給わばこれもめでたき事なり。

右等の事総て俗人に言うなかれ。天機漏洩の恐れあり。あなかしこ。明治二十九年三月十七日。病子規。虚子兄几下。」

『菜花集』というのは碧梧桐君などと共に拵えた小説の回覧集であったのである。