Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

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よづりのかい

夜釣の怪

池田 輝方

Lesen Sie 夜釣の怪 (よづりのかい) von 池田 輝方 (いけだてるかた) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 880 Zeichen · 2 Bildschirme

Aozora Bunko

私の祖父は釣が所好でして、よく、王子の扇屋の主人や、千住の女郎屋の主人なぞと一緒に釣に行きました。

これもその女郎屋の主人と、夜釣に行った時の事で御座います。

川がありまして、土堤が二三ヶ所、処々崩れているんだそうで御座います。

其処へこう陣取りまして、五六間離れた処に、その女郎屋の主人が居る。矢張り同じように釣棹を沢山やって、角行燈をつけてたそうです。

祖父が釣をしていると、川の音がガバガバとしたんです。

それから、何だろうかと思っていると、旋てその女郎屋の主人が、釣棹を悉皆纏めて、祖父の背後へやって来たそうです。それで、「もう早く帰ろう。」というんだそうです。

「今漸く釣れて来たものを、これから? 帰るのは惜しいじゃないか。」と言ったが、何でも帰ろうというものですから、自分も一緒に帰って来たそうです。

途中で、「何うしたんだ。」と言ったが、何うしても話さなかったそうです。その内千住の通りへ出ました。千住の通りへ出て来てから、急に明るくなったものですから、始めてその主人が話したそうです。

つまり「釣をしていると、水底から、ずっと深く、朧ろに三尺ほどの大きさで、顔が見えて、馬のような顔でもあり、女のような顔でもあった。