Japanische Klassiker mit Furigana
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おおとりものせんにんつぼ
大捕物仙人壺
国枝 史郎
Lesen Sie 大捕物仙人壺 (おおとりものせんにんつぼ) von 国枝 史郎 (くにえだしろう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 47.606 Zeichen · 97 Bildschirme
で、その壺はどうなさいました」
「伯爵様がお壊しなされた。別に変事も起らなかった。ところで地図はどうしたえ?」
「壺に附いていた地図ですね。……ええここにございますわ」お錦は手文庫から取り出した。
「こんな物は焼いた方がいい」
延太夫は火をつけた。すると、火熱に暖められた地図の面へ文字が浮かんだ。
そこで急いで火を吹き消した。
こう紙面には記されてあった。
「紫錦よ、わしは「爺つあん」だ。これはお前への遺言だ。そうしてお前はわしの子だ。わしの本名は藤九郎だ。その頃わしは悪党だった。わしは宝壺を盗み出した。だが、ちっとも幸福ではなかった。その後釜無の中洲へ埋めた。そこで改めてお前へ云う、お前はわしの実の子だと。女房お半の産んだ子だと。その頃わしは諏訪にいた。伊丹屋の借家に住んでいた。その時伊丹屋でも女の子を産んだ。そこで俺は考えた。ひとつ子供を取り代えてやろうと。これは親の愛からだ。お前がわしの子である以上は、一生出世はしないだろう。しかし伊丹屋の子となったら、どんな栄華にでも耽ることが出来る。そこで、わしは取り代えた。勿論伊丹屋では気が付かず、お染と名を付けて寵愛した。