Japanische Klassiker mit Furigana
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だいこんとダイヤモンドのはなし
大根とダイヤモンドの話
小川 未明
Lesen Sie 大根とダイヤモンドの話 (だいこんとダイヤモンドのはなし) von 小川 未明 (おがわみめい) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N3. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N3 · Mittel · moderne Kanji und Kana · 3.929 Zeichen · 8 Bildschirme
せめて、この中のいいのを地主のところへ持っていってあげようと思いました。
百姓は、たくさんの大根の中から、いちばんできのいいのを十本ばかり撰って、それを村の地主のところへ持ってまいりました。
「だんなさま、今年は、大根が珍しく、よくできましたから、持ってあがりました。どうぞごらんなさってください。」といって、頭を下げました。
地主は、台所へ顔を出しました。そして、百姓の持ってきた大根をちょいとながめました。
「なるほど、今年は、大根がよくできたな。天気ぐあいがよかったせいだろう。」といいました。
「だんなさま、なかなか今年は、虫がつきました。雨がつづきまして、ひでりがまた、つづきましたもんでございますから……。」と、百姓はいって、こんなによくできたのは、自分がいっしょうけんめいに手をかけてやったからだといいたかったのです。
「そんなに、雨が、今年はつづいたかなあ。」と地主は、夏ごろの天気のことなどは、もう忘れていました。
「これは、たばこ代だ。」といって、地主は、いくらか銭を紙に包んで、百姓の前に投げるように与えました。
「だんなさま、私は、こんなものをいただきにあがったのではありません……。