Japanische Klassiker mit Furigana
ja-reading.com
Lesen Sie japanische Klassiker online mit Furigana. Filtern Sie nach JLPT-Niveau, tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung und übersetzen Sie einen Satz.
だいぼさつとうげ
大菩薩峠
中里 介山
Lesen Sie 大菩薩峠 (だいぼさつとうげ) von 中里 介山 (なかざとかいざん) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 159.272 Zeichen · 313 Bildschirme
そこで、歓迎から解放されて、自由な気持になり、今晩は浅間の湯へ泊って、ゆっくり休息をして、明朝は早立ちということになれば何のことはないのだが――町を通りながら、例の「市川海土蔵」を見つけると、道庵の病が出て、昨晩の米友への約束を思い出し、
「さあ、どうでもこの芝居は見なくちゃならねえ……お前に対しての約束もあるからな――」
とうとう道を枉げて、宮村座というのへ入り込んで、市川海土蔵一座を見物することになったのは感心しないことでした。
二十五
ちょうど、時刻が少し早かったせいか、さしも連日満員のこの大一座も、道庵主従をして、よい桟敷を取らせ、充分に見物するの余裕を与えたことが、良いか、悪いか、わかりません。
道庵主従が東の桟敷に、むんずと座を構えると、まもなく、土間が黒くなり出して、見るまに場内が人を以て埋まってしまいました。かくも短時間の間に、かくも満員を占める人気というものの広大なことに、道庵先生も面喰った様子であります。
一通り場内を見廻して、道庵も人気の盛んなことに驚嘆しながら、酒を取寄せ、弁当を誂え、さて番付を取り上げて、今日の番組のところを一通り見ておこうと大きな眼鏡をかけました。