Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

ja-reading.com

Lesen Sie japanische Klassiker online mit Furigana. Filtern Sie nach JLPT-Niveau, tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung und übersetzen Sie einen Satz.

だいぼさつとうげ

大菩薩峠

中里 介山

Lesen Sie 大菩薩峠 (だいぼさつとうげ) von 中里 介山 (なかざとかいざん) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 86.467 Zeichen · 168 Bildschirme

Aozora Bunko

「それはよいことだ、船中で誰にも可愛がられ、誰のためにも無くてならぬ人になるように心がけなければいけない」

「あたいは憎まれてやしません」

「一つの船に乗組む人は、陸上の一家族の者よりも気を揃えなければならないのだ」

そこへ、お松が静かに入って来ました。

「茂ちゃん、船長さんのお邪魔をしてはいけませんよ」

「お松様、あたいはお邪魔なんぞはいたしません、今、殿様と、一つの船の中にいる人は、一つの家族であるよりも親密でなければならないということを話していたのです」

「ほんとうに茂ちゃんは、ませた口を利きますねえ。ですけれどもその通りよ、みんなが全く気を揃えて、大船に乗ったつもりで、船長様を頭に戴いて、船の中が一つの領土にならなければ、新しい国は作れません」

駒井の言うことも、お松の言葉も、茂太郎に対しては、知らず識らず教訓になってくる。駒井をそれを、やっぱりわが意を得たりとして、

「皆のおかげで、処女航海もこうして無事に済んだことが、わしとしては嬉しいが、それよりも嬉しいことは、お松どのの言われる通り、船中みな気を揃えて、よく働いてくれたそのことが、わしとしては何よりも頼もしい」