Japanische Klassiker mit Furigana
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だいぼさつとうげ
大菩薩峠
中里 介山
Lesen Sie 大菩薩峠 (だいぼさつとうげ) von 中里 介山 (なかざとかいざん) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 254.021 Zeichen · 495 Bildschirme
だから、この船の内外でも、茂太郎の出鱈目がはじまると、最初のうちは苦笑したものですが、今ではそれがはじまると、かえって自分たちが鳴りをひそめて、そのうたうだけを歌わせ、聞けるだけを聞いてやるという気になって、わざと静まり返るようにもなっている。そこで、このごろでは、茂太郎は、その壇場を何人にも乱されることなく、ほしいままに占有することを許された形になっている。
マドロス君のような
だらしない奴でも
また憎めないところがある
戻って来れば
私は悪い気持がしない
七兵衛おやじが
当分戻れないと
考えると悲しい
悲しいのは
そればかりじゃない
たずねて
わからない人が
幾人もある
逢いたいと
思うけれども
逢えない人が
この世に
幾人もある!
こう言って、茂太郎は、行住坐臥の間に、常にその小脇にかいこんでいる般若の面を、ちょっとゆすぶりました。
わたしは
弁信さんに逢いたい
わが親愛なる
盲法師の
お喋り坊主の
弁信よ
甲州の上野原で
別れてから
海山はるかに
行方がわからない
弁信さん
お前は今
どこにいるんだい
逢いたいなあ
弁信さん
朗徹なる童声のうちに、ここで幾分かの感傷が加わりましたが、やがて、調子がうつって、在来の俗謡になりました。