Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

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だいぼさつとうげ

大菩薩峠

中里 介山

Lesen Sie 大菩薩峠 (だいぼさつとうげ) von 中里 介山 (なかざとかいざん) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 254.021 Zeichen · 495 Bildschirme

Aozora Bunko

昨日は舟を一ぱい買切って、げいこ、まいこ、たいこ末社を引具して、八景巡り、瀬田石山の遊覧は終りましたが、今日は引きつづき、舟をこちらへめぐらして、この一つ松の下でピクニック気取りであります。

取巻連は、いずれも大満足で、この女お大尽を下にも置かぬもてなしぶり。お角さんを松の根方の正座に据え、そこへ山湖の珍味を取並べ、例の法界坊まがいの茶人がそそり出て、お角さんの前へ恭しく銚子を捧げて、

「ああら珍しや、酒は伊丹の上酒、肴は鮒のあま煮、こなたなるはぎぎの味噌汁、あなたなるは瀬田のしじみ汁、まった、これなるは源五郎鮒のこつきなます、あれなるはひがい、もろこの素焼の二杯酢、これなるは小香魚のせごし、香魚の飴だき、いさざの豆煮と見たはひがめか、かく取揃えし山海、いや山湖の珍味、百味の飲食、これをたらふく鼻の下、くうでんの建立に納め奉れば、やがて渋いところでまんどころのお茶を一ぷくいただき、お茶うけには甘いところで摺針峠のあん餅、多賀の糸切餅、草津の姥ヶ餅、これらをばお茶うけとしてよばれ候上は、右と左の分け使い、もし食べ過ぎて腹痛みなど仕らば、鳥井本の神教丸……」