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Japanische Klassiker mit Furigana

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だいぼさつとうげ

大菩薩峠10

中里 介山

Lesen Sie 大菩薩峠10 (だいぼさつとうげ) von 中里 介山 (なかざとかいざん) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 285.635 Zeichen · 558 Bildschirme

Aozora Bunko

絵筆をにぎる人が喧嘩を商売にするのは、どうも釣合わないことのようですが、本来、田山白雲は、絵師たるべく絵師となったのではない。慷慨の気節もあり、縦横の奇才もないではないが、何をいうにも小藩の、小禄の家に生れたものだから、その生活の足し前として絵画を習い出したので、もとより好きな道でもあるが……この点は、三州の渡辺崋山にも似ている。

そこで白雲は、喧嘩が本業だか、絵が本業だか、わからないことがある。どこへ行っても画家とは見られないで、武者修行と見られることの方が多い。

ここにおいて白雲は勃然として怒り、この毛唐味なまねをやる、そんならばひとつ、天真神揚流の奥の手を出して……と本気になってかかりました。

第一に、あの拳を避けて取ッつかまえ、思いきり投げ飛ばして、締めか、逆かで、目に物を見せてくれようという策戦を立てました。

この計策、見事に当って、大の男をズデンドウと投げ出したのは、めざましいばかりです。

投げると共に飛び込んで行った白雲は、無残に大の男の首をしめてしまいました。

「サア、どうだ!」

返答のないのも道理。大の男は一たまりもなく、完全に落されていました。