Japanische Klassiker mit Furigana
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だいぼさつとうげ
大菩薩峠11
中里 介山
Lesen Sie 大菩薩峠11 (だいぼさつとうげ) von 中里 介山 (なかざとかいざん) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 368.567 Zeichen · 720 Bildschirme
厄介払いをしたというわけでないが、たしかに自分のあえぎあえぎ背負って来た重荷を、一時なりとも人に肩代りをしてもらう心安さを、喜ばずにはおられなかったらしい。
スフィンクス建設の工事と計画は、案を授けて、不在中に進行させ、自分は早くも旅の用意にかかったお銀様――お銀様自身の用意よりもなお周到に、十二分の用意を迅速にととのえてやる父の手配。
善はいそげ、御意の変らぬうちと、その発足も、翌日ということにきめてしまいました。
この有力な人質を得て置くことは、今も昔もお角にとって、損の行くことではありません。一石二鳥というが、これは少し荷が重いには違いないが、一石二鳥にも三鳥にも、或いは無尽鳥にも向う宝の庫を背負わせられたように、転んでもただは起きないお角の功名の一つでありました。
これがまた、父の伊太夫を喜ばすことは前述の如く、この暴女王の絶対権に支配されていた以前の小作たちから圧迫の重石を除いて、鬼のいぬ間という機会を与えた善根になるというものです。
いずれにしても、お銀様の急の旅立ちということが、三方四方によい空気を持ち来してしまったことは、近頃にはない勿怪の幸いでありました。