Japanische Klassiker mit Furigana
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だいぼさつとうげ
大菩薩峠11
中里 介山
Lesen Sie 大菩薩峠11 (だいぼさつとうげ) von 中里 介山 (なかざとかいざん) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 368.567 Zeichen · 720 Bildschirme
この時、お浜の面の色が真白にさえきって、呼吸が少し、ハズんだように見えましたが、その着物を投げ出すとまた向き直って、一心に着物をたたみながら、
「そんなことは、どうでもようござんす、昔のことを繰り返してみたところで、おたがいにいい気持はしませんからね。それよりか、あなたにぜひ一つのお願いがあるんですよ、これだけは、たって聞きとどけて下さいまし」
改まって言い出したが、竜之助は答えませんでした。
「ねえ、あなた」
相も変らずお浜は、着物をたたんでは積み、積んではたたみながら、
「ねえ、あなた、兵馬が今、わたしのところに来ていますが、会って下さらない」
「兵馬――兵馬とは誰だ」
「ほんとに白々しい、宇津木文之丞の弟ではありませんか」
「ははあ」
「文之丞の弟は、わたしにとっても弟ですよ、弟が、あなたに会いたいといって、はるばるたずねて来ましたから、会ってやって下さいな」
「会おう」
「ではここへよびましょうか」
といってお浜は、着物をたたむ手をちょっと休めて、前の方を見込み、
「このなりじゃ、わたしには行けない」
と、本意ない色を現わしました。
この時、天井の一角が、けたたましい音をして急に破れたと思うと、そこからピグミーの足が二本ブラ下がり、早くもお浜の前に飛び下りて小躍りし、