Japanische Klassiker mit Furigana
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だいぼさつとうげ
大菩薩峠11
中里 介山
Lesen Sie 大菩薩峠11 (だいぼさつとうげ) von 中里 介山 (なかざとかいざん) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 368.567 Zeichen · 720 Bildschirme
「かたき討がはじまるんですか、それでは僕が行って参りましょう、僕が早速沙汰をして参りましょう、僕が……」
お浜は、さげすむように、ピグミーのはしゃぎ立つのを見おろして、
「お前ではいけない」
「どうしてです、どうして僕じゃいけないんです、呼んで参りましょう、かたき討がはじまるんなら、ぜひ僕にも見せて下さい、みんなも見たがるでしょう、ぜひ、ぜひ、僕をお使い下さいな」
「騒々しいねえ!」
お浜は物差を取り直して、ピグミーを横なぐりにすると、そのまま畳の中へ没入してしまいました。
立場を失ったピグミーは、畳の下をくぐって、お雪の寝ているその枕もとに現われました。
ここに出没するピグミーは、全く眼の見えない人か、或いは眼が見えても、見えないと同様に、眠っている人にしか現われないらしい。
真黒な細身を、にちゃにちゃとお雪の枕もとへ摺り寄せて、
「お嬢さん」
と猫撫声で、
「お嬢さん、よくお寝っていらっしゃいますね」
お雪の眼のさめないのをいいことにして、その枕もとに這い迫り、
「いつも、お一人でここにおやすみになるのですか、お若いうちはようございますね、何も知らずやすんでいらっしゃる」