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Japanische Klassiker mit Furigana

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だいぼさつとうげ

大菩薩峠11

中里 介山

Lesen Sie 大菩薩峠11 (だいぼさつとうげ) von 中里 介山 (なかざとかいざん) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 368.567 Zeichen · 720 Bildschirme

Aozora Bunko

全くその通り、いかに早足でも、地上を走る時には必ず行詰りがあるにきまっている。

船に身を任せて海外へ走れば、そこには無限のにげ路があるではないか。

七兵衛は駒井から船を見せられて、そして海外移住の説明を聞かせられたときに、自分の前途の生命につぎ足しが出来たなとはっきり思い当って、非常な大きな喜びと、一種の希望を見出したように感ぜしめられました。

船! 船に限る。

七兵衛は早くもこういうふうに宗旨変えを、心のうちで誓ってみました。

そしてまた、陣屋へ戻って来ると、暫しあって、かの物置で号泣の声が聞えます。どうも不思議でたまらないが、そうかといって、それを問い質してみるのも失礼なように感じました。

ともかくも今日は休息するようにと、七兵衛は客間へ案内されて、そこに一人で暫く止まっておりました。

休んでいると、やがてコトコトと戸を叩いて、

「御免なさい」

「はい」

そこへ入って来たのは、清澄の茂太郎であります。

茂太郎は、片手には例の般若の面を抱えて、片手にはお茶と菓子とを持って、ここへ入って来ました。

「おじさん、お茶をおあがりなさい」

「はい、どうも有難う」