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Japanische Klassiker mit Furigana

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だいぼさつとうげ

大菩薩峠16

中里 介山

Lesen Sie 大菩薩峠16 (だいぼさつとうげ) von 中里 介山 (なかざとかいざん) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 268.946 Zeichen · 520 Bildschirme

Aozora Bunko

事実、今日の百姓は、自ら力を尽して土地に蒔いたその収入を、自分のものとすることができません。全部を自分のものとすることができないのみならず、ほとんど全部を他のために奪われてしまっているのです」

「誰が奪うのですか」

「百姓以外の、衣食を作らない人が奪っているのです。そうして、衣食を作っている百姓は、そのうちのホンの生きて行くだけというよりは、息をするに足るだけの少量を与えられて、そうして、身動きもできないようにこしらえられてあるのです。ですから、それを、わたしの開墾地ではやめようと思います、正当に衣食を作る人には、正当にその分け前を与えます、そうして、衣食のために人間が人間に屈従することなく、衣食そのものは人間以外の天の恵み――とでも申しましょうか、そこから得て、人間はおたがいに人間としての平等な体面をもって活きて行こうというのが、わたしの開墾地の目的なのです」

「ははあ――それは結構なお考えに違いありません、が、しかし、仮りにその目的が達せられたとしましてですな」

「はい」

「そうして、人間が生活のために、つまり衣食のために、おたがいに屈従することなく、衣食の余りある生活の下に、人間の自由が伸び、享楽が増し、まあいわゆる、王道楽土とか、地上の理想国とかいうものが成立したとしましてですな」