Japanische Klassiker mit Furigana
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だいぼさつとうげ
大菩薩峠16
中里 介山
Lesen Sie 大菩薩峠16 (だいぼさつとうげ) von 中里 介山 (なかざとかいざん) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 268.946 Zeichen · 520 Bildschirme
そうすると、プロ亀が、
「安直先生のように、そう調子を高くおっしゃっては、一般人に対して御損じゃございませんか」
「わて阪者やかて、みみっちいことばかり考えていやへん、損やかて、得やかて、大御所気取りしやはって、関東から攻め上りなはる十八文はん向うに廻して渡り合うは、きれもん、この安直のほかにありゃへんがな。三ぴんはん、しっかと頼んまっせ、ちゃア」
「オット合点」
そこで、この三ぴんの円卓会議が胆吹山征伐進軍の軍議となり、評議が熟すると、いざ出陣ということになりました。
いざ出陣となると、三ぴんの連中を前にして、安直先生がおびただしく大根おろしをかきおろしはじめました。どういうつもりか、一心不乱に大根おろしをかきおろして、とうとう桶に十三杯もかきおろしてしまいました。
それを見ていた三ぴん一同が、その精力の非凡なるに感心し、この分でかきおろせば一年に六七千本の大根をかきおろすことができるだろうと眼をみはって、
「いったいどうしてそんなに、大根おろしをかきおろしなさるのです」
安直が抜からぬ面をして、答えて言うことには、
「胆吹の山には昔から、大蛇がすんでいやはるさかい、毒気に触れるとどもならんによって、この大根おろしよばれると毒下しになりまんがな。