Japanische Klassiker mit Furigana
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だいぼさつとうげ
大菩薩峠19
中里 介山
Lesen Sie 大菩薩峠19 (だいぼさつとうげ) von 中里 介山 (なかざとかいざん) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 319.771 Zeichen · 617 Bildschirme
「そいつは惜しいな、玉の盃、底なきが如しだあ。まあ、なんでもいいや、くつろぎ給え、聖堂以来の旧知、遠方より来る、またたのしからずや」
「遠方より来るは、こっちの言い分だ、君が遥々江戸から来てくれたんだから、これから僕が大いに飲ませるよ」
「有難え――持つべきものは友人だ」
二人ともに、非常に砕けている。その交際ぶりを見ると、昨日や今日の間柄ではない。いい年をした二人が、全く若やいだ書生気分になってはしゃぎ出したのは、つまり、二人は書生時代に、江戸に於ける学問友達であったのです。江戸在学の間、二人は盛んに交際したものであるが、一方は江戸に留まって十八文の名、天下(?)に遍く、一方は郷里なる山城田辺に引込んで、先祖代々の医業を継承している。その間は音信不通であったのだが、会ってみると、急に時代が三四十年も逆戻りをして、牛肉を突っついた昔に返ってしまうのも道理です。
「へえ、どうして君は、僕がここにわだかまっているということがわかったんだね」
道庵が、どっかりと坐り込んで、再び念を押すと、健斎が、
「不思議なところで聞いて来たよ、この上の大谷風呂で、君がここへ来ているということを、はからずも耳に入れたものだから、早速かけつけて来たのだ」