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Japanische Klassiker mit Furigana

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だいぼさつとうげ

大菩薩峠19

中里 介山

Lesen Sie 大菩薩峠19 (だいぼさつとうげ) von 中里 介山 (なかざとかいざん) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 319.771 Zeichen · 617 Bildschirme

Aozora Bunko

「そう言われると、そうだなあ、その落着くべき道というのが幾筋あるかなあ」

正直な北山は、注文をまともに、あれかこれかと胸算用をはじめて、急には埒が明かないのを南条が突っこんで、

「胸算用はやめて、まず、頭に浮んだ一筋ずつを言って見給え、そうして、一筋ずつ抽き出して、抽き尽した後に寄算をしてみれば容易くしてくわしい」

「君は算者だ」

北山は、南条の頭のよさに敬服する、南条の頭がいいのではない、自分の頭が鈍に過ぎるのだ、と申しわけたらたらで、勧告された通り、逐条列挙に思考を換え、

「まず、今の天下が落着くべき筋道としては――例を挙げてみるのだよ、そこに落着くのが正しいとか、そこに落着きそうだとかいうの判定ではないよ、例を幾つも挙げてみるんだから、これが拙者の希望であり、意見であるように取られては困るよ」

「そんな申しわけはせんでもいい、早く第一条を言い給え」

「まず、今まで通り徳川の天下に安定するというのが最初の筋道として」

「次は」

「幕府が政権を朝廷に返し奉る、王政復古の筋道」

「次は」

「王政復古が成らずして、畏くも建武の古例を繰返すような事態が到来したとして、いや、そうでなくとも、徳川幕府につづく第二第三の幕府が出来るとして見ると」