Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

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だいぼさつとうげ

大菩薩峠2

中里 介山

Lesen Sie 大菩薩峠2 (だいぼさつとうげ) von 中里 介山 (なかざとかいざん) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 195.601 Zeichen · 387 Bildschirme

Aozora Bunko

社の玉垣を後ろに取って、天蓋は取らず。

五社明神の境内はにわかに大きな騒ぎになってしまって、参詣の人、往来の人、罵り噪いで立ち迷う。

そこへ仲人に割って出でたものがあります。何者かと見ればそれは女。

「まあまあ皆様、お待ち下さいませ」

思いがけないこと、それは妻恋坂の花の師匠のお絹でありました。

お絹の仕えた神尾の先殿様の墓はこの浜松の西来院にあって、そうしてこの浜松の城下はお絹の故郷でありました。

伊勢参りから帰り、お絹はそのお墓参りをしてここに逗留することも久しくなりました。

「危ない、女の身で、引込んでいさっしゃれ」

「そんなことをおっしゃらないで、お待ち下さいまし」

お絹は竜之助と浜松藩の武士の間へ身を以て入り込んでしまいました。

「さきほどから拝見致しておりますれば、ほんに詰らない行きがかり、殿方が命のやりとりをなさるほどのことでもござんすまい、女の身で出過ぎたことでござんすが、ただ通りがかりの御縁、どうぞこの場はお任せ下さいまし。それとも喧嘩をなさるなら、このわたくしをお斬りあそばして、それから後になさいまし。女をお斬りあそばしたところでお手柄にもなりますまい、どうかお任せ下さいまし」