Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

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だいぼさつとうげ

大菩薩峠2

中里 介山

Lesen Sie 大菩薩峠2 (だいぼさつとうげ) von 中里 介山 (なかざとかいざん) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 195.601 Zeichen · 387 Bildschirme

Aozora Bunko

紙張と葛籠を相手に妙な暗闘、とうとうがんりきの精根が尽きたと見えて、ジリジリと退却、紙張と葛籠を睨めながら、脇差に手をかけたなりで、あとじさりに敷居を越えて、ついに部屋の外へ出てしまいました。それでも感心に障子は元通りに締めておいて、

「降参、降参」

「どうした」

狸寝入りをして待っていた七兵衛の枕許へ来たがんりき、そこで兜を脱ぐ。

「とても俺の手には合わぬ、兄貴いくなら行ってみろ」

「弱い音を吹くじゃねえか」

七兵衛は起き上る。七兵衛も寝ながら後詰の身ごしらえしていたが、がんりきからいま忍び込んだ様子の首尾を逐一きいて、

「なるほど、そりゃいけねえ、こっちよりたしかに一枚上だ、せっかくだが、俺もやめる」

七兵衛は身仕度を解しはじめる。

「チェッ」

がんりきは舌を鳴らして、

「このままで引込むのも業腹だ、明日になったらひとつ正体を見届けての上で、物にしなくちゃならねえ」

「天竜寺の方は、どうする」

「そりゃ後廻し」

二人はこうして寝込んでしまう。今度はほんとうによく眠りつづけて、翌朝、ほかの客よりもおそくまで眼が覚めませんでした。

その翌朝、大米屋の前へ二挺の駕籠が止まると、主人や番頭が飛んで出て頭を下げました。