Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

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だいぼさつとうげ

大菩薩峠2

中里 介山

Lesen Sie 大菩薩峠2 (だいぼさつとうげ) von 中里 介山 (なかざとかいざん) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 195.601 Zeichen · 387 Bildschirme

Aozora Bunko

「先生の方からは初めてのお声がかりだが、わっしの方ではとうからお近づきなんで」

「どこで会ったかな」

「浜松で、お近づきになったのでございます」

「浜松のどこで」

「へへ、あの大米屋という宿屋でございます」

「ははあ」

竜之助は頷いた。

「お心当りがございましょう」

「あるある」

「へへ、どうもその節は飛んだ失礼を致しました」

「二つに斬ってやろうかと思った」

「おっかないこと――しかし先生」

がんりきは胡坐を組み直して、

「本当のことを申し上げれば、今までに先生のようなお方に出会ったのは初めてでございます、あの晩こそ兜を脱いでしまいました、出て行けば斬られる、へたに引込めば、やっぱり斬られる、五尺の間を引上げるに夜明けまでかかるなんぞは、今までに例のなかったことでございます」

「それでも感心によく逃げた」

「命からがら引上げて来ましたが、いや今度という今度は失敗つづき、先生のところで失敗って、それから坊さんでまた失敗りました。こうなっちゃ、がんりきも焼が廻って、少々心細くなりました」

「あれは遊行上人だというではないか」

「左様でございます、遊行上人。先生には斬られ損い、坊さんには丸められちまい、せっかく磨いたがんりきの面もつぶれそうでございますから、なんとか眼鼻のあくようにしようと思って、執念深くもしょっちゅうあれから、お後をつき