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Japanische Klassiker mit Furigana

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てんぐがいでん きられのせんた

天狗外伝 斬られの仙太

三好 十郎

Lesen Sie 天狗外伝 斬られの仙太 (てんぐがいでん きられのせんた) von 三好 十郎 (みよしじゅうろう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 122.347 Zeichen · 243 Bildschirme

Aozora Bunko

右側に急造の石の竈にかけられて湯気を立てている大釜。――ここは、天狗党本隊が筑波を出て宇都宮、日光へ押寄せて行ってから数日を経た留守隊の守備線で山上の本拠に通ずる第一の番所に当っている。山麓沼田宿の方、即ち揚幕を出た道は花道から本舞台にかかり、柵の門より奥へ通じ、爪先登りに右へ曲り込み、右手奥に見える崖の上へ消える。右袖に当って二、三十人の留守軍遊隊と一番隊の一部が屯している心持。

開幕前に男のドラ声で歌――ハイヨ節。初め一人の声で、後他の一人がこれに和して。

声 シタコタ、ナイショ/\と。おまえ何をする荷物をまとめ、ハイヨ、逃げて入町のう皆さん、気がもめる、シタコタ、ナイショ/\。ハハハハハ、シタコタ、ナイショ/\と。

歌声の中に幕開く。柵前、左手、桜の下あたりに腰を下ろして槊杖で小銃の銃身を掃除している遊隊隊士一。稽古着に剣道用の胴、草ずりをつけ、大刀を差し、後ろ鉢巻、もも引にすね当て草鞋ばきで、万事小具足仕立てだが、元々士ではないらしい。鉢巻からのぞいている髪が町人まげである。桜の幹に四、五丁の小銃立てかけあり。他に柵前右手の大釜の傍で火加減を見たり、釜の中を棒でかきまわしたりしている遊隊隊士二、これも同じような小具足いでたち。