Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

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てんぐがいでん きられのせんた

天狗外伝 斬られの仙太

三好 十郎

Lesen Sie 天狗外伝 斬られの仙太 (てんぐがいでん きられのせんた) von 三好 十郎 (みよしじゅうろう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 122.347 Zeichen · 243 Bildschirme

Aozora Bunko

オオッ! 明徳……(遠くの山中で人の叫び声らしきもの別々に二ヶ所で起り消える。今井はそれに気付かずなお舞う)

加多 (立上って耳を燈して)……今井君、止めたまへ。

今井 は?(加多が何故にとどめるかわからず、余勢でまた刀を振っている)何ですか?

チョットした間。――再び以前よりは近い所――と言ってもまだそれが人の声であることがヤット分かるくらいに離れているが――で、叫び交す人声二、三ヶ所で。ギクッとする今井。さらに遥かにドウドウドウと急調の太鼓の響。もっと遠くで法螺貝の響らしい音もしている。……加多、今井と眼と眼を見合せながらジーッと立っていた後、黙って地図を懐中に入れ、刀の下緒を取り口に咬え、たすきをしはじめる。

今井 ……(加多を見詰めてこれも身仕度をしながら)では?

加多 ……ウム。

今井 (焚火を踏消しにかかりながら)斬りますか?

加多 仕方があるまいなあ。別れ別れになったら十三塚、小幡へ抜けて柿岡へ出なさい。……いや火は消さんでよい、この闇だ、他からも既に見えている。……おお静かになったが……ここはもう筑波の社領内だが、狂犬め、そんなことも考えて居れなくなったと見える。