Japanische Klassiker mit Furigana
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てんぐがいでん きられのせんた
天狗外伝 斬られの仙太
三好 十郎
Lesen Sie 天狗外伝 斬られの仙太 (てんぐがいでん きられのせんた) von 三好 十郎 (みよしじゅうろう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 122.347 Zeichen · 243 Bildschirme
ぬすっとに金を盗まれて顔がどうのと言うこともねえ。俺ぁぬすっとでえす、へい、ぬすっとだ。そのぬすっとも、これだけの金、うぬが栄燿栄華に使おうと言うんじゃねえ、何十と言う人の命が助かるのだ。お前さん方にすれば今晩一晩の賑やかし、これっぱっちの寺や場がなくても、市あ栄えよう。お願えだ、貸元衆、今夜のところは、御見逃し御たのん申してえ。仕事を済ませりゃ、えり垢あ洗って出直して参りやす。おたのん申します。同じ無職の人間が口をきいていると思やあ腹も立とうが、そうじゃねえ。百姓の子が火の付くように泣いているのだ。皆さん衆の荒みあがり、それもホン一晩のところ、あっしに下すったと思わねえで、其奴等に恵んでやったと思って、今日のところあお見逃し下せえ、貸元衆、真壁村の仙太郎、恩に着ますでござんす、へい……(返事なし。その間、今井がこらえ切れなくなって岩陰から出て行きかける。加多も凹みから首を出して四辺を見る。と、既に無言で谷間の方、右手左手の三方から仙太を目がけて迫って来かかっている七、八人の人の姿と、木立の間でギラリと光るドスが見られるので、加多片手をあげて今井に出るなと制する。