Japanische Klassiker mit Furigana
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ふしぎなとおめがね
奇妙な遠眼鏡
香倶土 三鳥
Lesen Sie 奇妙な遠眼鏡 (ふしぎなとおめがね) von 香倶土 三鳥 (かぐつちみどり) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 6.759 Zeichen · 14 Bildschirme
リイはお月様を見ているところに不意にうしろから名前を呼ばれましたので、ビックリしてふり向きますと、そこには黒い三角の長い頭巾を冠り、同じように三角の長い外套を着た、顔色の青い、眼の玉の赤い、白髪のお婆さんが立っておりました。
そのお婆さんはニコニコ笑いながら、外套の下から小さな黒い棒を出してリイに渡しました。そうしてリイの耳にシャガレた低い声でこういいました。
「リイ、リイ、リイ
片目のリイ
この眼がね、眼にあてて
息つめて、アムと云え
すきなとこ、見られるぞ
リイ、リイ、リイ
片目のリイ
このめがね、眼に当てて
すきなとこ、のぞいたら
息つめて、マムと云え
どこへでも、ゆかれるぞ
アム、マム、ムニャムニャ」
と云うかと思うと、暗い家の蔭に這入ってそのまま消え失せてしまいました。
リイはビックリして立っておりましたが、やっと気がついて見ると、自分の手には一本の黒い棒をしっかりと握っております。
リイはいよいよ不思議に思いました。急いでその棒をお婆さんに返そうと思って、たった今お婆さんが消えて行った暗いところへ行きますと、そこは平たい壁ばかりで、お婆さんはどこへ行ったかわかりませんでした。