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Japanische Klassiker mit Furigana

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きかいなさいかい

奇怪な再会

芥川 竜之介

Lesen Sie 奇怪な再会 (きかいなさいかい) von Akutagawa Ryūnosuke (芥川 竜之介) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 20.996 Zeichen · 43 Bildschirme

Aozora Bunko

が、金歯を嵌めていたり、巻煙草をすぱすぱやる所は、一向道人らしくもない、下品な風采を具えていた。お蓮はこの老人の前に、彼女には去年行方知れずになった親戚のものが一人ある、その行方を占って頂きたいと云った。

すると老人は座敷の隅から、早速二人のまん中へ、紫檀の小机を持ち出した。そうしてその机の上へ、恭しそうに青磁の香炉や金襴の袋を並べ立てた。

「その御親戚は御幾つですな?」

お蓮は男の年を答えた。

「ははあ、まだ御若いな、御若い内はとかく間違いが起りたがる。手前のような老爺になっては、――」

玄象道人はじろりとお蓮を見ると、二三度下びた笑い声を出した。

「御生れ年も御存知かな? いや、よろしい、卯の一白になります。」

老人は金襴の袋から、穴銭を三枚取り出した。穴銭は皆一枚ずつ、薄赤い絹に包んであった。

「私の占いは擲銭卜と云います。擲銭卜は昔漢の京房が、始めて筮に代えて行ったとある。御承知でもあろうが、筮と云う物は、一爻に三変の次第があり、一卦に十八変の法があるから、容易に吉凶を判じ難い。そこはこの擲銭卜の長所でな、……」

そう云う内に香炉からは、道人の燻べた香の煙が、明い座敷の中に上り始めた。