Japanische Klassiker mit Furigana
ja-reading.com
Lesen Sie japanische Klassiker online mit Furigana. Filtern Sie nach JLPT-Niveau, tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung und übersetzen Sie einen Satz.
きだんクラブ〔せんごばん〕
奇談クラブ〔戦後版〕
野村 胡堂
Lesen Sie 奇談クラブ〔戦後版〕 (きだんクラブ〔せんごばん〕) von 野村 胡堂 (のむらこどう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 11.954 Zeichen · 24 Bildschirme
四
五つ目に通う綾麿の足は次第に遠ざかりました。三日に一度が十日に一度になり、一と月に一度になり、三月に一度になり、明治九年の春からはそれも絶々になって、約半歳あまりは羅漢寺詣りも忘れて居りました。
その間に香折の母が手を廻して、香折と綾麿の祝言話が具体的に進み、いよいよ此月の十五日には三三九度の杯事をと話の決ったのは、明治九年の夏八月のことです。
四
其頃全国を吹き荒んだ廃仏棄釈の運動はどんなに凄まじいものであったか、故老の言い伝えや、物の本などで、皆様もよく御存じのことでしょう。
それまでの日本は行基の本地垂迹説に基を開いた、神仏混交時代が長く長く続きました。徳川時代にはそれが政治的にまで利用されて、あらゆる神社には僧侶が居り、別当として勢威を揮い、大きな寺には矢大臣を祭り、神馬までも出たというのです。
明治九年の太政官のお布令で、神仏を劃然と区別し、神社の境内から、抹香臭いものは悉く追い出されました。
これが廃仏棄釈の運動にまで発展して、経文を川に流したり、仏像を破棄したり、良いものも悪いものも、醜怪な偶像も、立派な芸術品も、何の鑑別もなく、砕かれ、焼かれ、流され棄てられてしまったのです。