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Japanische Klassiker mit Furigana

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ぜにがたへいじとりものひかえ

奇譚 銭形平次 「銭形平次捕物控」傑作選

野村 胡堂

Lesen Sie 奇譚 銭形平次 「銭形平次捕物控」傑作選 (ぜにがたへいじとりものひかえ) von 野村 胡堂 (のむらこどう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 31.249 Zeichen · 62 Bildschirme

Aozora Bunko

でも狐のように疑い深くて、二人をつけ廻していたお滝は、それを嗅ぎ出さない筈もありません。お滝はどんなことをしても二人の道行を留めようとかかったのです。あの女が殺されなきゃ、どんな業をしたか知れたものじゃありません」

万次――弱そうな色悪の万次は、胴顫いしながらこんなことを言うのでした。よくよくお滝には懲りた様子です。

「昨夜お前はお滝に会わなかったのか」

「会いません。逃げて歩いていたんで」

万次は意気地なくも首筋などを掻いております。

平次は万次から引出せるだけ引出すと、順序を追ってもういちど植木屋の辰五郎の家へ。

「親分方、いらっしゃい。酒が集まっているから、こんどは唯じゃ帰さないよ。ゲープ」

相変らず仏様の前に大胡坐で、茶碗酒を呷っている辰五郎です。

「少し訊きたいが」

平次はその前に腰を落しました。

「ヘエ、なんなと訊いておくんなさい。仏様にはとんだ供養だ、どんなことでも白状するぜ」

「親方んところの神さんは、もと武家の出だと言ったね」

「言いましたよ。武家も武家、なんとかの守の御留守居で、一時は大名のような暮しもしたと、お滝は威張っていましたよ。それがなんでも悪いことをして腹を切らされ、母一人娘一人でたいそう苦労をした揚句、親孝行のために品川へ身売りをしたんだ――と言いましたが、嘘を吐きゃがれ、己が放埒で好き