Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

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おんなきしゃのやくわり

女記者の役割

野村 胡堂

Lesen Sie 女記者の役割 (おんなきしゃのやくわり) von 野村 胡堂 (のむらこどう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 16.039 Zeichen · 32 Bildschirme

Aozora Bunko

ロイド眼鏡、山羊髭、青白い顔までが、何んとなく思想家じみて、機密書類を盗みそうな人柄ではありませんが、同時に、花房一郎の撮した紫外光線写真の曲者とは、紛れもないほどよく似て居ります。

「此処の金庫から機密書類を取ったのは君だろう」

「何を言われるのです。本気でそんな事を仰しゃるなら、園田氏と雖ども許しませんぞ」

「無礼な事を言うな。此写真を見るがいい、これが君自身で無いと言い切れるか」

突き付けた写真を眺めて、

「フーム」

高城鉄也は唸るばかりです。

「サア、何より先ず謄本を返し給え。そうすれば又、私にも考えようがある」

「これには何んか恐ろしい行違があるようです。私には何んの事やら一向解りません」

何んと言う高雅な穏当な顔でしょう。一たんの怒を押えて、斯う清み切った眼を見開いた高城鉄也の顔を見ると、どんな恐ろしい写真があるにしても、此男を曲者と疑う気にはなれません。

「イヤ、胡麻化してはいかん、娘はもう白状して居る。花房君、何を遠慮して居るんだ、其奴を縛り上げて、謄本を取り上げてくれ給え」

「かしこまりました。それでは此処で曲者を縛っても構いませんでしょうな、園田さん」