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Japanische Klassiker mit Furigana

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よめとりむことり

嫁取婿取

佐々木 邦

Lesen Sie 嫁取婿取 (よめとりむことり) von 佐々木 邦 (ささきくに) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 85.654 Zeichen · 175 Bildschirme

Aozora Bunko

春子さんは二つの諺を体験している。

「春子や、何んな人なの? 一体」

とお母さんはそれどころではなかった。

「それがハッキリしませんの。ダンサーらしいと申していましたけれど」

「厭ね、そんな人」

「令嬢でお友達の妹さんかも知れないんですって」

「それなら又考えようもありますけれど」

「職業婦人でしょうって仰有るんですよ」

「一体何れが本当?」

「三郎は然ういうことに疎い方ですから、見ても分らないんですわ。年も二十一から二十六までを順々に言っているんですもの」

「女には女でしょうね?」

「ひどいわ、お母さん」

と春子さんは何処までも三郎君の堅人に祟られる。

「何にしても困ったことね」

とお母さんは考え込んで、

「日曜には成る可く郊外へ出掛けるようにって、お父さんも私も奨励していたんですが、今までも矢っ張り井の頭だったのでしょうか?」

と溜息をついた。

「井の頭ってのは先刻も申上げた通り、三郎の想像よ。けれども本当に井の頭だったら、大変ですわ」

「何故?」

「彼処はいけないところですもの」

「でも、英彦なんか学校から遠足に行きましたわ」

「子供は宜いのよ。若い男と女はいけませんのよ」