Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

ja-reading.com

Lesen Sie japanische Klassiker online mit Furigana. Filtern Sie nach JLPT-Niveau, tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung und übersetzen Sie einen Satz.

ことうのおに

孤島の鬼

江戸川 乱歩

Lesen Sie 孤島の鬼 (ことうのおに) von 江戸川 乱歩 (えどがわらんぽ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 181.795 Zeichen · 359 Bildschirme

Aozora Bunko

三度とも同じことなのよ。私が格子を開けると、何だかハッとした様に、姿勢を変えて、何食わぬ顔で通過ぎてしまうのですけれど、でも、その瞬間まで、じっと窓の所から、家の中の様子を窺っていたらしいそぶりですの。二度目までは、私の気のせいかも知れないと思ってましたけれど、昨夜又それなんでしょう。決して偶然な通りすがりの人じゃありませんわ。と云って御近所にあんなお爺さんは見たこともないし、私何だか悪い事の前兆の様な気がして、気味が悪くて仕様がないのよ」

私が危く笑い相になるのを見ると、彼女はやっきとなって続けるのだ。

「それが普通のお爺さんじゃないのよ。私あんな不気味なお爺さんて、見たことがありませんわ。年も五十や六十じゃなさそうなの。どうしたって八十以上のお爺さんよ。まるで背中の所で二つに折れたみたいに、腰が曲っていて、歩くにも、杖にすがって、鍵のように折れ曲って、首だけで向うを見て歩くのよ。だから遠くから見ると、背の高さが、普通の大人の半分位に見えますの。何だか気味の悪い虫が這ってでもいる様なの。そして、その顔と云ったら、皺だらけで、目立たなくなっていますけれど、あれじゃ若い時分だって、普通の顔じゃないわ。