Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

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あんごこうだん

安吾巷談

坂口 安吾

Lesen Sie 安吾巷談 (あんごこうだん) von Sakaguchi Ango (坂口 安吾) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 10.650 Zeichen · 22 Bildschirme

Aozora Bunko

天光光を殺して一家心中するという。まことに狂的で不穏であるが、一家心中というのが日本によくあるのだから、笑うわけに行かない。代議士の一家だといっても特別なものではない。日本がそれだけなのである。

見たまえ。この父に対処する天光光嬢は、身は代議士でありながら、少しずつフロシキ包みにして身の廻りの物を持ちだし、みんな持ちだしてしまうと、父の寝しずまるを待って家出して、結婚した。

代議士がミーちゃんハーちゃんと同じことをやってはイカンという規則はない。否。代議士もミーちゃんハーちゃんも同じ人間にすぎないのである。それをハッキリ自覚しておれば、天光光氏も因果モノにはならないのである。

五時十五分。家出して、男の車に迎えられて、走り行く先は墓地とくる。墓前にぬかずき、結婚式場では泣いて……大マジメというのは困るよ。どこにもウイットがない。明るく軽快なところはミジンもなく、自分を客観している理性が欠如しているのである。だから彼女の一挙手一投足、因果モノをぬけだしている要素が根抵的に欠如している。救いがないのである。

これを良く云えば、彼女はあくまで日本的だ。