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Japanische Klassiker mit Furigana

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どんぐり

寺田寅彦随筆集 第一巻

寺田 寅彦

Lesen Sie 寺田寅彦随筆集 第一巻 (どんぐり) von 寺田 寅彦 (てらだとらひこ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 203.161 Zeichen · 412 Bildschirme

Aozora Bunko

鳥はここが果てもない大洋のまん中だとは夢にも知らないのだろう。

飛び魚がたくさん飛ぶ、油のようなうねりの上に潮のしずくを引きながら。そして再び波にくぐるとそこから細かい波紋が起こってそれが大きなうねりの上をゆるやかに広がって行く。

きのう日記をつけている時にのぞいた子供に、どこまで行くと聞いたらスペインへと言う、スペイン人かと聞くとそうだといった。

全部白服に着かえる。

四月九日

ハース氏と国歌の事を話していたら、同氏が「君が代」を訳したのがあると言って日記へ書き付けてくれた、そしてさびたような低い声で、しかし正しい旋律で歌って聞かせた。

きのうのスペインの少女の名はコンセプシオというのだそうな。自分ではコンチャといっている。首飾りに聖母の像のついたメダルを三つも下げている。

昼ごろサイゴンの沖を通る。

四月十日

朝十時の奏楽のときに西村氏がそばへ来て楽隊のスケッチをしていた。ボーイがリモナーデを持って来たのを寝台の肱掛けの穴へはめようとしたら、穴が大きすぎたのでコップがすべり落ちて割れた。そばにいた人々はだれも知らん顔をしていた。かえってきまりが悪かった。