Japanische Klassiker mit Furigana
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からすうりのはなとが
寺田寅彦随筆集 第三巻
寺田 寅彦
Lesen Sie 寺田寅彦随筆集 第三巻 (からすうりのはなとが) von 寺田 寅彦 (てらだとらひこ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 213.804 Zeichen · 425 Bildschirme
われわれは、この映画を見ることによって、われわれ自身が森の樹間をかける山鳩や樫鳥になってしまうのである。
こういう飛行機の操縦をするいわゆる鳥人の神経は訓練によって年とともに次第に発達するであろう。世界の人口の三分の一か五分の一かがことごとくこの鳥人になってしまったとしたら、この世界はいったいどうなるであろうか。
昔の日本人は前後左右に気を配る以外にはわずかにとんびに油揚をさらわれない用心だけしていればよかったが、昭和七年の東京市民は米露の爆撃機に襲われたときにいかなる処置をとるべきかを真剣に講究しなければならないことになってしまった。襲撃者はとんび以上であるのに襲撃される市民は芋虫以下に無抵抗である。
ある軍人の話によると、重爆撃機には一キロのテルミットを千個搭載しうるそうである。それで、ただ一台だけが防御の網をくぐって市の上空をかけ回ったとする。千個の焼夷弾の中で路面や広場に落ちたり川に落ちたりして無効になるものがかりに半分だとすると五百か所に火災が起こる。これはもちろん水をかけても消されない火である。そこでもし十台飛んで来れば五千か所の火災が突発するであろう。