Japanische Klassiker mit Furigana
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ちいさないもうとをつれて
小さな妹をつれて
小川 未明
Lesen Sie 小さな妹をつれて (ちいさないもうとをつれて) von 小川 未明 (おがわみめい) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 3.656 Zeichen · 8 Bildschirme
一
一
きょうは、二郎ちゃんのお免状日です。お母さんは、新しい洋服を出して、
「これを着ていらっしゃい。よごすのでありませんよ。」と、おっしゃいました。二郎ちゃんの、いままで着ていた洋服はよごれて、ところどころつくろってあります。
「お母さん、これでいいよ。」と、二郎ちゃんは、いいました。こないだまで、こんな服は、みっともないといったくせに、きょうは、新しい服を着ていくとはいわぬのです。
「どうしてですか。」
「いいよ、これで。」
「三年生になったのですから、新しいのを着ていらっしゃい。」
「だって、お母さん、非常時でしょう。」
「まあ、それでそういうの。」
「なんでも、きょうは、これでいいのだよ。」と、二郎ちゃんは、いいはりました。
「みんなほかの人は、きれいにしていらっしゃるのに、おまえだけ、そんなふうをしていていいのですか。」と、お母さんは、じっと、二郎ちゃんをごらんになりました。
「だって、僕、わるいお点だと、新しい洋服など着ていって、恥ずかしいんだもの。」と、二郎ちゃんは、きまり悪そうに、いいました。
「ああ、それでそういうのですか。考えてごらんなさい、平常遊んでばかりいて、いい成績のとれるはずがないでありませんか。