Japanische Klassiker mit Furigana
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しょうせつ えんちょう
小説 圓朝
正岡 容
Lesen Sie 小説 圓朝 (しょうせつ えんちょう) von 正岡 容 (まさおかいるる) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 163.270 Zeichen · 325 Bildschirme
あまりの腹立たしさにガチガチガチガチ歯と歯が鳴りも止まなかった。
「いくら席亭だっていっていいことと……いっていいことと悪いこととあら。あまり……あまりなことをあの爺」
トプトプ涙がこぼれだしてきた。末の見込があると目のあたり鯉かんに賞められたそのあとだけに肩先深くザックリやられた今夜の傷手は深かった。一分御祝儀を貰ったとおもったら、五両ふん奪られてしまったようなものだった。あとからあとからそういううちにも烈しい憤りはこみ上げてきて自分で自分をどうなだめることもできなかった。
ままになるなら今すぐとって返し、むしゃぶり付いてってあの爺を音を上げるまで叩きのめしてやりたかった。
でも……。
自分が今夜っきり落語家を止めてしまうならともかくも、やっといまこれからやりはじめていこうといういまの境遇では相手はかりにも席亭の御隠居様、そんなことおもいも及ばなかった。
でも、このまんま今夜ムザムザ引き取ってしまうことは――。
口惜しさに恐らく血が騒いで、師匠の家へかえっても夜がら夜っぴて寝られないだろうとおもった。
では、どうしたらこの自分は一体。
「ウーム、よし」