Japanische Klassiker mit Furigana
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しょうねんのひのひあい
少年の日の悲哀
小川 未明
Lesen Sie 少年の日の悲哀 (しょうねんのひのひあい) von 小川 未明 (おがわみめい) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 4.186 Zeichen · 9 Bildschirme
三
そして、自分の家の猫に向かっているほかの猫を突いたりなぐったりしたのです。
あまりばあさんが自分かってのものですから、三郎はある日のこと、隣の猫をしばらくの間隠してやりました。するとばあさんは、きちがいのようになって猫を探して歩きました。
「チョ、チョ、チョ、みいや。こう、こう、みいや、みいや……。」
とわめきながら、四辺を歩きまわりました。そして、しまいには一軒一軒、よその家を訪れて、
「家の猫はきていませんでしょうか。」
と、聞いて歩きました。三郎は、あまりばあさんが気をもんでいるのを見て、はじめはおもしろうございましたが、しまいには不憫になって、ついに猫を放してやりますと、ばあさんは飛びたつばかりに猫を抱きあげて喜んでいました。
三
ある日の朝、三郎は起きて外に出ますと、いつも喜んで駆け寄ってくるボンが見えませんでした。彼は不思議に思って口笛を鳴らしてみました。けれど、どこからもボンの走ってくる姿を見いださなかったのであります。
「ボンはどこへいったろう。」
と思って、三郎は口にボンの名を呼びながら、あっちこっちと探して歩きました。けれど、ついにその影・形を見なかったのです。