Japanische Klassiker mit Furigana
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やまとゆきのにっき
山と雪の日記
板倉 勝宣
Lesen Sie 山と雪の日記 (やまとゆきのにっき) von 板倉 勝宣 (いたくらかつのぶ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 32.279 Zeichen · 67 Bildschirme
といまごろ感心している。呆れてものがいえない。七時に雪の塊があるなと思ったら板谷の停車場に着いていた。おろされたものの見当がつかぬ。停車場の前の五色温泉案内所という札をかけた家に、初めて雪の上を歩きながらとびこんだ。気持ちのいい炉辺に坐りこみながら朝食を頼んで、人夫をついでに頼んだ。雪の世界に固有な静けさといかにも落ちついた気分が、小綺麗な炉にも黒ずんだ柱にも認められる。
まだ五色にはスキーのお客は一人もいないと聞いて大変うれしくなってきた。そのうえ宿屋は千人も宿れるといわれて、少しそら恐ろしいような気にもなった。十時ごろ五色から二人の人夫がスキーで迎えにきてくれた。二町ばかりは雪をはいた線路をつたうので、スキーを抱えながら歩いて行く。左手は線路の下の谷をへだてて真白な山が並んでいる。眼界はことごとく雪である。二つばかりトンネルをくぐって、いよいよ左手の谷に下りることとなった。スキーをつけて下をのぞくと大変急だ。どうも仕方がない。小林と板倉はどうにか首尾よく降りた。さて下に降りて上を仰ぐと、小池の姿が雪の上に巍然と聳えている。そのうちになんとなく危げな腰つきだなと見るまに、身体が雪の上を落下してきて雪煙が勇しく立って、小池の姿は見えなくなった。