Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

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やまのゆざっき

山の湯雑記

折口 信夫

Lesen Sie 山の湯雑記 (やまのゆざっき) von 折口 信夫 (おりくちしのぶ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 5.401 Zeichen · 11 Bildschirme

Aozora Bunko

其中、ごうわらびと言うのが、異様に歯や舌に触れた。どほなと言うのは私がすきで、信州の山中から時々とり寄せているうとうぶきと同じ物であった。山の菜としては、うとうぶきがやはり、本格的な薫りと、味いとを持って居ると言うものだろう。柳田國男先生にお裾わけしたところが、先生も忽、うとうぶきの愛好者になってお了いになった。

夕深く 山の自動車は 山鳥の道に遊ぶを 轢き殺さむとす

旅に出る前、私は斎藤茂吉さんに逢った。出羽の温泉の優れた処を教えて下さいと言ったところ、白布の外は肱折だなあと話された。私は、雄勝・院内を越えて、秋田県の鷹の湯に一夜、引き還して新庄から肱折に這入って一晩を泊りに出かけても見た。やっぱり肱折はよかった。新庄からあんなに奥へ這入って行って、ああ言うがっしりした湯の町があろうとは思わなかった。どの家も大きな真言の仏壇を据えて、大黒柱をぴかぴかさせて居ようと謂った処である。湯を呑んだ味は、今まで多く歩いた諸国の温泉の中では、一番旨いと思った。一つは、私の味覚に最叶う炭酸泉の量が多いからであろうと思う。が、其ほかにも、かわったものを含んでいるようである。